「葉酸は水溶性ビタミンだが、大幅に800μgも摂取しても良いのか気になる。」
という方もいるのではないでしょうか。本記事では、5つの内容について解説します。
- 葉酸の800μgは摂り過ぎ?葉酸の適正摂取量
- そもそも葉酸はどんな栄養素?
- 葉酸を摂りすぎた場合の危険性
- 葉酸が不足してしまった場合のリスクとは?
- 葉酸を摂取し始めるのにベストなタイミング
この記事を読むことで、葉酸の役割や重要性、過剰摂取や欠乏の危険性などについて理解することができます。
葉酸の800μgは摂り過ぎ?葉酸の摂取推奨量
まず、葉酸の適正摂取量についてお伝えしていきます。
厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2020年版)において、葉酸の1日当たりの推奨量は以下のように定められています。
通常時・妊娠・授乳期など | 推奨量 |
---|---|
成人の場合(12歳以上) | 240μg |
妊活中・妊娠時(初期) | 240μg+400μg |
妊娠時(中期及び後期) | 240μg+240μg |
授乳中の場合 | 240mg+100μg |
続いて、狭義の葉酸を摂りすぎと判断される耐用上限量は、以下の通りです。
年齢 | 耐容上限量 |
---|---|
15〜17歳 | 900μg/日 |
18〜29歳 | 900μg/日 |
30〜49歳 | 1,000μg/日 |
50〜64歳 | 1,000μg/日 |
65〜74歳 | 900μg/日 |
75歳以上 | 900μg/日 |
参考:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)
※狭義の葉酸(プテログルタミン酸)とは、サプリメントや葉酸を強化した食品から摂取する葉酸のことです。
※食事性葉酸(ポリグルタミン酸)は、耐容上限量は決められていません。
また、サプリメントで葉酸を摂取する場合は1日あたりの耐容上限量を守る必要があります。
サプリメントは、肝臓で体に必要な形に変換されます。そのため、飲み過ぎると肝臓に負担がかかってしまう危険性があるのです。
サプリメントで摂取するときは、体に負担をかけてしまわないようにパッケージに書かれた適正の量を守るようにしましょう。
そもそも葉酸とはどんな栄養素?
葉酸とは、水溶性ビタミンに分類される、ビタミンB群の一種です。
赤血球の生産を助けたり、細胞の生産や再生を助けたりなどの役割を担っているため、体の発育には欠かせません。水溶性ビタミンの性質として、過剰に摂取した分は排泄されるため体内に蓄積されません。
よって、決められた量を継続して摂取することで本来の効果を発揮します。
葉酸を摂取することで、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを抑えたり、葉酸欠乏症による健康障害の予防に役立てたりすることができます。
さらに、授乳中の方が葉酸を摂取することで、貧血防止や子供の生育を促進する効果が期待できます。
とくに、妊娠計画中の方や妊娠中の方、授乳中の方は、胎児のために母体を充分な葉酸濃度にしてあげることがとても大切です。
葉酸の過剰摂取の危険性や不足してしまった時のリスクについての詳しい内容は後述しているので、参考にしてみてください。
葉酸を摂りすぎた場合の危険性
葉酸には、食事性葉酸(ポリグルタミン酸型)と狭義の葉酸(プテロイルモノグルタミン酸型)の2つがあります。
それぞれの摂りすぎた場合の危険性を解説していきます。
食事性葉酸(ポリグルタミン酸型)
食事性葉酸とは、野菜などの自然の食べ物から摂取できる葉酸のことをいいます。食事性葉酸には過剰摂取による健康障害の報告は存在しないため、摂りすぎという概念はありません。
そのため、偏りが出ないようにバランスよく食事に盛り込むことで、安全に葉酸を摂取することができます。食事性葉酸が摂取できる食べ物には以下のようなものがあります。
葉物野菜 | ほうれん草、ブロッコリー、えだまめなど |
豆類 | 大豆食品、ひよこまめ、りょくとうなどなど |
果物 | いちご、アボカド、バナナなど |
全粒穀物 | 全粒小麦のパスタや玄米など |
ナッツ類 | くるみ、アーモンド、落花生など |
肉類 | 鶏、牛、豚のレバー、鶏のハツなど |
卵類 | 鶏卵、うずらのたまごなど |
乳類 | ナチュラルチーズ、ヨーグルト、牛乳など |
食事性葉酸は水溶性のビタミンで熱に弱いため、火を通さず生で食べることがおすすめです。
また、水に溶けやすい性質もあるため、スープにする場合はスープまで飲み干すようにすることで摂取することができます。
狭義の葉酸(プテロイルモノグルタミン酸型)
狭義の葉酸とは、サプリメントや強化食品から摂取できる葉酸のことをいいます。
日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、狭義の葉酸(プテロイルモノグルタミン酸)を悪性貧血の患者に多量投与したことで、神経症状が発現したり症状が悪化するなどの症例が多数報告されています。
この有害作用が認められたことで、狭義の葉酸(プテロイルモノグルタミン酸)には耐容上限量が定められました。
厚生労働省によって定められた葉酸の1日あたりの耐容上限量は、以下の表の通りです。
年齢 | 耐容上限量 |
---|---|
15〜17歳 | 900μg/日 |
18〜29歳 | 900μg/日 |
30〜49歳 | 1,000μg/日 |
50〜64歳 | 1,000μg/日 |
65〜74歳 | 900μg/日 |
75歳以上 | 900μg/日 |
過剰摂取によって、せっかく摂取した葉酸のはたらきを阻害してしまうことにも繋がりかねないため、耐容上限量は必ず守るようにしましょう。
葉酸が不足してしまった場合のリスクとは?
葉酸が不足してしまった場合、以下のようなリスクが考えられます。
- 胎児の神経管閉鎖障害のリスクが上がる
- 葉酸欠乏症による健康障害が表れる
それぞれ解説していきます。
胎児の神経管閉鎖障害のリスクが上がる
神経管閉鎖障害とは、受胎後およそ28日で閉鎖する神経管の異常のことで、無脳症や二分脊椎という症状があります。
無脳症とは、大脳が欠損した状態で生まれてきてしまう病気のことを言います。ほとんどの場合、死産か生後数日〜数週間で亡くなってしまいます。
二分脊椎とは、胎児期に脊椎が背骨に覆われない状態のことを言います。水頭症や足の変形による歩行障害、排便・排尿障害、など難病指定されている病気です。神経管閉鎖障害の大きな原因として知られているのが、母体の葉酸の欠乏です。
日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、受胎前後の狭義の葉酸(プテロイルモノグルタミン酸)摂取が神経管閉鎖障害のリスクを抑えられるという研究結果が出ています。
生まれてくる子供のためにも、葉酸の摂取は欠かせないものになりますので、耐用上限量をしっかり守って適切に摂取することが大切です。
葉酸欠乏症による健康障害が表れる
葉酸欠乏症になると、以下のような健康障害が表れる場合があります。
- 貧血によるめまいや動悸の症状
- 舌が赤くただれる
- 味覚障害
- 抑うつなど精神への影響
葉酸は、赤血球をつくるはたらきや細胞の生産・再生を助けるはたらきをするなど、とても重要な役割を担っています。
そのため、不足しない為にも食事性葉酸で足りない分を狭義の葉酸で補う必要があります。
食事性葉酸に追加で補うべき狭義の葉酸の1日あたりの付加量は以下のとおりです。
妊娠・授乳ステージ | 狭義の葉酸の付加量 |
---|---|
妊活中・妊娠初期 | 400μg |
妊娠中期・後期 | 240μg |
授乳期 | 100μg |
葉酸を摂取し始めるのにベストなタイミング
葉酸を摂取するベストなタイミングとしては、妊娠を希望した頃から摂取することが推奨されています。
また、妊娠中や授乳中で摂取していない方は、すぐにでも摂取し始めることをおすすめします。
妊娠計画中・妊娠初期の方は、食事性葉酸に加えて400μgは狭義の葉酸(サプリメントなど)で摂取した方が良いとされています。
大切な子供のためにも、まだ摂取をしていない方はすぐにでも摂取を開始するようにしましょう。
[PR]おすすめ葉酸サプリ
ベルタ葉酸サプリ
おすすめポイント
- 鉄分・カルシウムなど妊娠に必要な栄養素が総合的に配合
- 匂いなど飲みやすさにも配慮
- 全国739の産婦人科や妊活クリニックで推奨
- 初回が1,980円と安く定期購入の縛りもなし
- 葉酸480㎍配合 (1回分)
妊娠初期の葉酸摂取量は食事とサプリで【1日640µg】摂取が必要です!
どんな葉酸サプリ?
妊娠に必要な栄養素がぎっしり含まれています
ベルタ葉酸サプリは、吸収率の高いモノグルタミン酸型の酵母葉酸を100%使用し、妊娠中に必要な480μgの葉酸を1日4粒で補える設計です。
ベルタ葉酸サプリは、厚生労働省が推奨している妊婦さんに必要な栄養素をしっかり配合しているため、食事からは摂りにくい栄養素も効率よく補うことができます。
加えて、27種類のビタミン・ミネラル、20種類のアミノ酸、オーガニック原料から抽出された23種類の野菜、美容成分5種類を含み、ラクトフェリンや2種類の乳酸菌も配合して体の内側からサポートします。
飲みやすさにも配慮されたサプリメントで、出産経験者を含む専任スタッフによるサポートも提供しています。
また全国300以上の自治体で母子手帳と一緒に配布されていたり、全国1337施設の産婦人科で紹介されるなど支持されています。
これだけの量を食事で補うのは大変ですね
お腹の赤ちゃんのためにも着色料や保存料などなるべく添加物が入っていないサプリが良いですね
ベルタの詳細情報
サプリ名 | BELTA(ベルタ)葉酸サプリ |
初回価格 | 初回購入 1,980円 |
定期購入価格 | 3,980円 |
単体価格 | 5,980円 |
葉酸配合量 | 480μg |
飲む量 | 1日4粒 |
返金保証 | 20日間(定期コース初回のみ) |
定期購入 | 定期購入縛りなし |
栄養素 | エネルギー 3.70kcal、たんぱく質 0.11g、脂質 0.07g、炭水化物 0.66g、食塩相当量 0.0137g、葉酸 480μg、カルシウム 264mg、亜鉛10mg、ビタミンB₆ 3.34mg、ビタミンD 8.5μg、ビタミンE 6.5mg、ビタミンC 30.88mg、ビタミンB₁₂ 1.4μg |
mamaru
おすすめポイント
- 妊娠専用葉酸サプリ
- 葉酸+鉄分+乳酸菌のオールインワンサプリ
- 妊娠初期〜後期まで飲める
- 産婦人科専門医の監修
- 葉酸400㎍配合 (1回分)
妊娠初期〜後期の方におすすめの葉酸サプリです。こちらのメーカーの葉酸サプリは、妊活、妊娠、産後でそれぞれの時期必要な栄養に合わせて提供しています。
どんな葉酸サプリ?
mamaru (ママル) 葉酸サプリは、妊娠期に必要な栄養素を網羅したオールインワンのサプリメントです。
厚生労働省推奨の葉酸400μgに加え、鉄分、20種類以上のビタミン・ミネラル、250億個以上の乳酸菌と食物繊維を含み、妊娠中の栄養バランスと腸内環境の両方をサポートします。
産婦人科専門医の監修のもと、安全性と品質にこだわり、無添加・国内製造で提供されるこのサプリメントは、妊活中から妊娠初期・後期まで、ママと赤ちゃんに必要な全ての栄養を手軽に補給できるよう設計されています。
mamaruの詳細情報
サプリ名 | mamaru |
初回価格 | 4,298円 |
定期購入価格 | 5,378円 |
単体価格 | 8,618円 |
葉酸配合量 | 400µg |
飲む量 | 1日4粒 |
返金保証 | 15日間(初回注文のみ) |
定期購入 | 定期購入縛りなし |
栄養素 | 葉酸 400μg、ヘム鉄 10mgビタミンB1 1.3mg、ビタミンB2 1.3mg、ビタミンB6 1.3mg、ビタミンB12 2.8μg、ビタミンC 46mg、ビタミンD 7μg、ビタミンE 0.5mg、亜鉛 3mg、カルシウム 200mg、マグネシウム 120mg、パントテン酸 2mg、ナイアシン 1mg、DHA 1Mg |
プレミン 妊活〜13週向け
おすすめポイント
- 妊活〜妊娠初期専用の葉酸サプリ
- 妊娠に不要な成分は一切入れない
- 25日以内は開封済みでも全額保証※1
- においを抑えるため1粒ずつコーティングで飲みやすい
- 葉酸400㎍配合 (1回分)
※1初回購入時に限ります
どんな葉酸サプリ?
ゲンナイ製薬の『プレミン妊活〜13週向け』は、妊活中から妊娠13週までの女性に最適化された栄養機能性食品です。
葉酸400μgをはじめ、鉄分、亜鉛、ビオチンなど14種類のビタミンとミネラルを含み、この時期特有の栄養ニーズに対応します。
安全性は臨床試験により実証されており、「安心安全マークプラス」や「GMP認定工場製品マーク」を取得。
葉酸特有のにおいを抑えたコーティングで飲みやすさにも配慮されており、着色料、保存料、カフェインを含まない安心成分で構成されています。
妊活〜妊娠初期の方に特におすすめの葉酸サプリです
プレミンの詳細情報
サプリ名 | プレミン葉酸サプリメント 妊活中〜13週向け |
初回価格 | 3,980円 |
定期購入価格 | 3,980円 |
単体価格 | 4,980円 |
葉酸配合量 | 400μg |
飲む量 | 1日4粒 |
返金保証 | 25日間(初回注文のみ) |
定期購入 | 定期購入縛りなし |
栄養素 | 葉酸 400μg、カルシウム 250mg、鉄(ヘム鉄ブレンド)5mg、マグネシウム100mg、亜鉛3mg、ビタミンC45mg、ビタミンD 7.0μg、ビタミンB 11.3mg、ビタミンB2 1.5mg、ビタミンB6 1.4mg、ビタミンB12 2.8μg、パントテン酸 2.0mg、ナイアシン 3.5mg、ビオチン 50μg |
まとめ
本記事では、葉酸の推奨量や耐容上限量について解説をしました。また、葉酸は野菜や果物のみならず、さまざまな食材に含まれています。
食事性葉酸には耐容上限量が定められていないため、バランス良く食事に盛り込むようにしていくようにしましょう。
サプリメントなどで摂取できる狭義の葉酸は、耐容上限量を超えて摂取し過ぎると逆に葉酸のはたらきを弱めてしまうなどの有害性が出てきてしまいます。
そのため、適切な量を守って摂取することが大切です。
生まれてくる子供のため、ご自身の健康のためにも適切に必要な量を摂取するように意識して未来を明るいものにしていきましょう。
この記事の監修者
管理栄養士:栗城智子
大学卒業後、食品メーカーにて商品開発や品質保証の業務に従事し、管理栄養士を取得。特定保健指導やドラッグストア勤務において、人々の食事や健康、サプリメントに関する悩みに寄り添う。そのほか医薬品登録販売者、フードスペシャリスト、中級食品表示診断士、離乳食・妊産婦食アドバイザー、日本化粧品検定1級、アロマテラピーアドバイザーなどの資格を保有。食と健康について学びを続けている。現在は子育てをしながら管理栄養士ライターとして執筆や商品監修に携わる。
公式HP