【葉酸サプリを飲むタイミングは？】効果的なタイミングと正しい飲み方について解説

妊活や妊娠初期に重要な葉酸サプリは、一体いつ飲むのが効果的なのでしょうか？葉酸サプリは医薬品ではないため、基本的にはいつ摂取しても問題ありません。しかし、飲むタイミングによってはより効果的な摂取が望めるため、意識することが大切です。

この記事では、葉酸サプリを始めたばかりの妊活中や妊娠初期の女性へ向けて、理想的な摂取タイミングについて詳しく解説していきます。

葉酸サプリの基礎知識と適切な摂取量

葉酸は、胎児の正常な発育や母体の健康維持をサポートする役割を持っているため、妊婦にとっては欠かせない栄養素です。まずは、葉酸摂取における以下の基礎知識から紹介していきます。

1. 妊婦に必要な葉酸の摂取量
2. 葉酸サプリは過剰摂取に注意

効果的な摂取のため、葉酸サプリの重要性と必要摂取量についてしっかり把握しておきましょう。

葉酸サプリの基礎知識①葉酸の必要摂取量

妊活中から妊娠中にかけては、葉酸をサプリメントで補うことが推奨されています。妊娠前から妊娠初期までの間に十分な葉酸を摂取することにより、先天性の神経管欠損症のリスクが低減することがわかっているためです。

妊娠ステージにおける葉酸の必要摂取量については、以下を参考にしてください。

時期	推奨される1日あたりの葉酸摂取量
通常時（成人女性）	240μg
妊活～妊娠初期	240μg＋400μg
妊娠中期～後期	240μg＋240μg
産後～授乳中	240μg＋100μg

参考：厚生労働省｜日本人の食事摂取基準（2020年版）

上記の240μgは、無理なく食事から摂取できる葉酸の量をあらわしています。妊娠時期はさらに100〜400μg追加で摂取する必要がありますが、毎日400μgの推奨量を食事から摂取するのは大変です。

食事でまかないきれない量の葉酸を摂取するために、葉酸サプリは大いに役立ちます。しかし、ただ手軽に摂取できるという理由だけで注意せずに飲むのは避けるべきです。

間違った飲み方は葉酸サプリの効果を最大限引き出せないだけでなく、母体や胎児に悪影響を与える可能性があります。

葉酸サプリの基礎知識②過剰摂取に注意

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準（2020年版）」では、葉酸を含む一部の栄養素において、健康上のリスクを防ぐための耐容上限量が設定されています。葉酸の1日あたりの耐容上限量は、18~29歳は900μg、30~64歳は1000μgと定められているため、この量を超えないように摂取することが大切です。

万が一上限を超えて摂取してしまった場合は、吐き気やかゆみなどの症状、さらには胎児への悪影響が発生する可能性があります。そのため、飲み忘れた場合でも、まとめて多量摂取するのは避けるべきです。

葉酸サプリは薬ではないため、1回の飲み忘れが大きな影響を及ぼすことはありません。また、複数のサプリメントを使用する際や、新しいサプリメントを追加する際には、無意識のうちに摂取上限を超えないよう注意する必要があります。

参考
厚生労働省｜日本人の食事摂取基準（2020年版）
厚生労働省｜e-ヘルスネット｜葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果

【葉酸サプリはいつ飲むべき？】飲むタイミングや注意点

葉酸サプリメントは、基本的に自分の好きなタイミングで摂取しても問題ありません。ただし、効率よく摂取したいなら、飲むタイミングや飲み方に注意することをおすすめします。一般的な医薬品に飲むタイミングが設定されているのは、飲み忘れを防ぐためだけではなく、効果が適切に出るように計算されているためでもあるのです。

吸収されやすい飲み方を意識すれば、葉酸サプリを効果的に摂取できる可能性も高くなります。

葉酸サプリを飲むタイミングに決まりはない

葉酸サプリは食品扱いなので、食前や食後、朝や夜など、特定の摂取タイミングはありません。したがって、生活スタイルに合わせて、自分にとって都合の良い時間に摂取することも可能です。

重要なのは、毎日継続して摂取することであり、毎日同じタイミングで摂取することで飲み忘れが防げるため、習慣化しやすくなります。

食事時や寝起き・就寝前などに目につくよう、台所や枕元にサプリメントを置いておけば、摂取を忘れにくくなるでしょう。

葉酸は水溶性ビタミンで、体内に蓄積できない性質を持っているため、毎日均等なタイミングで摂取することが大切です。商品ごとに1日の摂取目安量は異なるため、パッケージに記載のある目安量を確認しながら朝昼晩など均等に分けて摂取しましょう。

これにより、体内に葉酸が一定期間継続して存在する状態を保つことができます。

【飲み忘れてしまったら】多量摂取せず思い出した日から再開する

万が一葉酸サプリを飲み忘れてしまった場合も、焦る必要はありません。思い出したその日から再開し、1日の目安量を守ることが大切です。

1日に推奨される錠数は葉酸サプリによって異なります。朝夕など特定の時間帯にまとめて摂取するのではなく、朝食時・昼食時・夕食時など1日数回に分けて摂取するといいでしょう。

【食前食後と就寝前】葉酸サプリの効果的な摂取時間帯

一般的に、葉酸サプリは食前や就寝時に摂取すると吸収率が高まるとされています。これらのタイミングでは胃が比較的空であり、葉酸の吸収が促進される可能性が高いためです。

また、就寝前の摂取により、睡眠中の成長ホルモンの分泌がサポートされる効果も期待できます。

しかし、胃に負担を感じる場合は食後の摂取が適しています。妊娠中に胃が圧迫されることで胃腸の働きが弱まる可能性もあるため、胃腸に優しい「食後30分以内」に葉酸サプリを摂ることが推奨されます。このタイミングなら食べ物を消化するための胃酸が活用できるので、サプリメントの消化も容易になるでしょう。

また、食後の摂取は胃の粘膜を保護する効果もあります。サプリメントは薬と同様に、食間に摂ることで栄養素の吸収を高めることができ、胃腸が弱っている時には食後の摂取が効果的です。効率的な栄養素の摂取には、自身の体調や生活リズムに合わせた摂取タイミングの選択が重要です。

【カフェインNG】葉酸サプリの正しい飲み方と注意点

葉酸は水溶性ビタミンであるため、水や白湯で飲むことが推奨されています。しかし、カフェインは葉酸の吸収を阻害するため、以下の飲み物とあわせて摂取することは推奨されていません。

• コーヒー
• 緑茶・紅茶・ほうじ茶・抹茶
• 栄養ドリンク
• コーラ
• ココアなど

葉酸サプリを効果的に摂取するためには、カフェイン飲料での摂取は避け、水溶性ビタミンの特性を考慮して、水や白湯で摂るようにしましょう。これにより、葉酸サプリの効果を最大限に引き出すことができます。

【いつまで飲む？】葉酸サプリを摂るベストなタイミング

葉酸サプリは、飲む時間帯だけでなく、妊娠時期のどのタイミングで摂取すべきかも重視すべきでしょう。葉酸は妊娠前から重要であり、妊娠がわかった後も継続して摂取することが推奨されています。

しかし、いつからいつまでサプリメントを飲むべきか、どのように摂取するのが最も効果的かは、多くの女性にとって疑問です。ここからは、妊娠における葉酸サプリを飲む適切なタイミングに焦点を当てます。

葉酸サプリを飲むタイミングは妊娠前からがベスト

妊活中の女性が葉酸サプリを飲むタイミングは、妊娠を考え始めた時点からです。厚生労働省は、妊娠を計画している女性に対し、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを減らすために、妊娠の1か月以上前から葉酸の摂取を勧めています。

これは、妊娠が確認される前の初期段階、特に妊娠初期の数週間で胎児の神経系が形成されるため、早期からの葉酸摂取が重要とされているためです。

したがって、妊娠を望む女性は、計画段階から葉酸サプリの摂取を始めることが推奨されます。

参考：厚生労働省｜神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について

妊娠中期以降も葉酸サプリを続けるのがおすすめ

葉酸の必要摂取量が高まるのは妊娠前から妊娠初期にかけてですが、妊娠中や産後においても葉酸は重要な役割を果たします。とくに妊娠中期は貧血リスクが高まるため、葉酸と鉄の摂取が有効です。

さらに、母乳を通じて赤ちゃんに栄養を届けるため、また、産後の体力回復や子宮の細胞分裂をサポートするためにも、葉酸の継続的な摂取が推奨されます。

赤ちゃんのケアに忙しい時期でも、お母さん自身の栄養バランスを整えるために葉酸サプリの利用は有益です。

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まとめ

葉酸サプリを効果的に摂取するためには、正しい飲み方を身につけることが大切です。葉酸サプリの摂取タイミングに厳格なルールはありません。特定のタイミングで摂取する必要はなく、自分の日常生活に無理なく取り入れ、継続することが望ましいでしょう。

また、葉酸サプリは妊娠前から出産後の体力回復まで、継続して摂取することが推奨されます。食事から摂取することも検討しつつ、サプリを活用して無理なく出産・育児をおこないましょう。

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